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06.04.22第18回「写真の会」賞受賞者決定

第18回写真の会賞が以下の2作品に決まりました。

◆風間健介:『夕張』[ゆうばり] (寿郎社刊 2005年)
◆松井洋子:『風知草』[かぜしりぐさ](蒼穹舎刊 2005年)

※ 第18回写真の会会員(選考メンバー)は以下のとおりです。
淺野文宏、伊勢功治、大竹左紀斗、楠本亜紀、鈴木一誌、菅原朝也、深川雅文、松山巌(50音順)



【受賞作品紹介-1】
受賞作品:「夕張」(寿郎社、 2005)
作家名:風間健介(かざま・けんすけ)

【受賞作品について】
『夕張』は、かつて繁栄した炭坑の街、夕張の記録に徹しながら、そこにかつていたひとびとの息吹を、また、いまだにそこに住んでいる人間の気配を、白黒の階調によって、風景から立ちのぼらせる。このなまなましい人間の感触は、いわゆる「廃墟モノ」の写真とは、あきらかに一線を画している。さらに、「夕張」という地名でまとめられながらも、場所の限定を超えた、日本の今日的社会のありかたを照射する力を持っている。北海道の出版社からの刊行であることの志の高さと、写真集の印刷の品質も評価された。

【略歴】
1960年三重県生まれ。
高校卒業後上京しミュージシャンを撮っていたが、その後全国を放浪する。87年北海道南幌町に移住したあと、日本の原風景ともいえる街並と炭鉱遺産に魅せられ89年夕張市に移り住む。「グループ炭鉱夫」を主宰し、北海道の炭鉱遺産をアピールする写真展や東川町フォトフェスタでの野外展を多数企画開催。第18回東川町特別賞受賞。2006年4月、住居を東京都武蔵野市に移す。
ホームページアドレス:http://www2.ocn.ne.jp/~kazama/



【受賞作品紹介-2】
受賞作品:「 風知草」(蒼穹舎、 2005)
作家名:松井洋子(まつい・ようこ) 

【受賞作品について】
父の死をめぐる風景と追憶の物語を、モノクロームで淡々と綴る作品である。肉親の死を私小説風に捉える写真という意味では、ちまたにありがちな表現に見えるが、一点ずつの写真が、物語性と拮抗しながらも、物語性に回収されることなく、背景説明を忘れさせるほどの強度をもって、見るものに迫ってくる点が評価された。

【略歴】
1969年東京都生まれ。94年植田正治氏に師事、鳥取県に移住。植田正治写真美術館準備室勤務、サークルU入会。97年同館を退職し、米子で初個展開催。その後帰京。99-2000年「日本フォトコンテスト」誌にて「写真集からの手紙」連載。00-03年植田正治事務所勤務。01-04年image box 東中野 スタッフ/プロデューサー。05年写真集『風知草』を蒼穹舎より出版し、個展を開催(PLACE M、新宿/EXILE GALLERY、京都)。